インテリアの仕上がりを左右する大きな要素――それが「色」です。
同じ家具でも、色の組み合わせひとつで 高級感が出たり、雑然として見えたり と大きく印象が変わります。
今回は、インテリアコーディネーターが実際の現場で使う
“色彩バランスの基本”を5つのコツとしてわかりやすくまとめました。
1. 基本は“70:25:5”の黄金比でまとめる
お部屋全体の配色は、まず 色の比率 を決めると失敗しません。
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70%:ベースカラー(壁・床・大型家具の色)
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25%:メインカラー(ソファ・ラグ・カーテンなど)
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5%:アクセントカラー(クッションや小物、アート)
このバランスに合わせると、統一感が自然に生まれ、
どんな色を使っても“まとまりのある空間”になります。
特にアクセントカラーの5%は、季節ごとに入れ替えるだけで
簡単に雰囲気チェンジができる“魔法の5%” です。
2. 色選びは「床の色」から始める
お部屋で最も面積の大きい色は 床。
床色を無視して家具を選ぶと、まとまりが出にくくなります。
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明るい床 → 白・グレー・淡い木目の家具が馴染みやすい
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濃い床 → グレー・黒・ウォールナットなど濃色家具で統一すると上質に
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赤みの強い床 → ベージュ・グレーなど中間色でバランスを取る
床色と家具の色調を揃えるだけで、空間の“密度”が整います。
3. 迷ったら“3色以内”に抑える
初心者の方がやりがちな失敗は 色を使いすぎること。
プロが現場で意識しているのは、
「メインで使う色は3色以内に抑える」 というシンプルなルールです。
色が多いほど視覚情報が増え、部屋が散らかって見えてしまいます。
逆に色数を絞ると、洗練された“整った空間”になります。
4. 温かい色 × 冷たい色のバランスを見る
色は大きく「暖色系」と「寒色系」に分かれます。
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暖色(ベージュ・ブラウン・イエロー) → 温もり・安心感
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寒色(グレー・ブルー・ブラック) → すっきり・都会的・洗練
どちらか一方だけに寄ると、
・重くなる
・冷たすぎる
・ぼやける
といった違和感が出るため、双方をバランスよく配置することが大切です。
例えば、
グレー基調の部屋にウッド素材を少し入れるだけで温かみが加わり、
ホテルのような上質な雰囲気になります。
5. 実物より“面積”を意識する
同じ色でも、どれくらいの面積を占めるかで印象は大きく変わります。
たとえば、
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黒いクッション1つ:アクセントになり引き締まる
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黒いカーテン:部屋全体が重く見える
色そのものよりも、“どこにどれだけ使うか”が重要です。
家具を購入する前に、部屋の中でその色がどの面積を占めるかを必ずイメージしましょう。
まとめ|色のルールを知るだけで部屋は驚くほど美しくなる
色彩バランスはセンスよりも“知識”で整えることができます。
① 70:25:5の配色比率
② 床色を基準に色を決める
③ 色は3色以内
④ 暖色と寒色のバランス
⑤ 面積で印象が変わる
この5つをおさえるだけで、誰でも失敗しない空間づくりが可能になります。
家具や小物を買い足す前に、まずは“色の設計”を意識してみてください。
「自分の部屋ももっと素敵にしたい」「プロの意見を聞いてみたい」という方は、
アダムインテリアへぜひお気軽にご相談ください。
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